岩波ホールでドキュメンタリー映画『沖縄うりずんの雨』(2015 シグロカラー 2h28 監督 ジャン・ユンカーマン)が上映されています。
*クリックすると公式サイトが開きます。
-私たちは、沖縄のことをどれくらい知っているのでしょうか?-
映画は、1853年、ペリー率いる米海軍艦隊が徳川幕府に開国を迫る拠点として、
琉球政府の意向を無視して、那覇に強引に上陸し、
1854年、琉米修好条約を締結した歴史から始まり、
1945年4月、米軍が沖縄本島に上陸し地上戦になり、
住民の4人に1人が命を落とした戦いの後、6月24日以降米国の占領地となり、
1972年の返還から現在に至っても占領地のままの状態が続いているという現状が
戦争の実写フィルム、多くの人の証言から明らかにされていきます。
日本軍が首里から摩文仁撤退開始に追い込まれたとき、
その軍隊を守るために急遽、沖縄の15、16才の少年たち25人が招集され、軍服を着せられ、
板で作られた箱に爆弾を入れ、米戦車隊の戦車の下に潜って爆発させろ、と命令されます。
一人の少年も戻ってくることはなかったため、その実態もつかめていません。
爆弾を抱えて突撃していった少年達を見送ったという人の証言があるだけです。
国を守る、という大義の軍隊が、このように無残に住民を切り捨てていくものであることは、
ひとたび戦争が始まれば避けることのできない事実です。
今、普天間基地の代替地として辺野古の埋め立てが進められようとしていますが、
その基地計画の実態に慄然とします。
建設費用 約1兆円(日本負担)
160haの埋立地 1.8kmの滑走路2本
運用年数 40年
耐用年数 200年
このような基地が新たに沖縄に作られようとしているのです。
沖縄の人だけにこの問題を背負わせるわけにはいきません。
沖縄は問いかけています。