弁護士岩井知大です。
米軍基地勤務の女性が雇止めについての無効を争う事件についての判決が昨日出され、
雇止め無効を勝ち取ることが出来ました。
当該従業員は、米軍基地で定年になるまで20年以上勤務してきた方なのですが、
定年後再雇用制度に基づく再雇用の2年目を迎えるにあたり、
国・米軍は、突如として英語能力の不足を理由として雇止めを行いました。
訴訟では、かつての上司の証言など当該従業員の英語能力の不足について
後付けの証拠が次から次にだされましたが、
20年以上勤務してきて一度も英語能力についての改善を求められたこともなければ、
指導を受けたこともなかったことを基礎づけられたため、裁判所は国の主張を認めませんでした。
裁判所が当たり前の判断をしてくれて安堵しました。
なお本件は定年後の再雇用ですが、
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)の適用がない事案で、
このような事案でも有期雇用に関する雇止めに関する制限法理を定めた労働契約法19条により
雇止め無効が認められた一例となります。
本件は2度の雇止めをされているのですが、
2度目の雇止めについては無効が認められませんでしたので、控訴を検討中です。
完全勝訴を目指したいと思います。
(神奈川新聞 平成30年10月19日)
弁護士小賀坂徹です。
ちょっと前のことになって恐縮だが、今年の9月13日、リアム・ギャラガーの武道館でのライブに行ってきた。
昨年、リアムが『AS YOU WERE』というアルバムをリリースした際、このブログでも、オアシス解散後、
お世辞にもパッとした音楽活動をしてこなかったリアムが、まさに起死回生の作品を発表し、
ロックシンガーとしての再生を感じさせるもので、ニュー・リアムの誕生といっていいものだという最大限の賛辞を贈った。
『AS YOU WERE』発売後、初めての来日ツアー(東京・愛知・大阪)だったので、相当の期待をして武道館に向かった。
もちろん、オアシスのナンバーも演るだろうが、中心は『AS YOU WERE』であろうと思いながら。
開演時間の数分後、彼のライブではおなじみのマンチェスター・シティのチャントが流れる中、リアムが登場する。
最初の曲は『AS YOU WERE』の1曲目でシングルにもなっているナンバー「Wall Of Glass」だと思いこんでいたが、
リアムがおもむろに「Rock’n’ Roll Star」と叫び、オアシスの同曲の演奏が始まったのには驚いた。
そして2曲目も、これまたオアシスの代表作の「Morning Glory」。
オアシスの初期のナンバーが初っ端から立て続けに演奏され、会場は大盛り上がり。
いやぁ、たまらなかった。
末尾にセットリストを貼り付けておくが、アンコールも含めた全17曲中10曲がオアシスのナンバー。
しかも、その10曲中7曲が、デビュー作『OASIS (Definitely Maybe)』と2作目の『Morning Glory』からで(因みに、この初期の2作がボクの一番好きなアルバムなのだ)、
オアシスの初期衝動を再現するようなパワフルな演奏がずっと続き、リアムの声も艶やかで伸びのあるもので、絶好調そのものだった。
『AS YOU WERE』で自信を回復したリアムが、次にたどり着いたのがオアシス初期のナンバーであることが実に興味深い。
原点回帰といっていいのだろか。
リアムが初期のオアシスに戻りたいと願っていると考えるのは、ボクの思い込みなんだろうか。
でもそう思わずにいられない、この日のセットリストと演奏だった。
2回のアンコールを含め(Wonderwallで完全に終わったと思った客も多く、場内の照明がついて帰り始めていたころ、再び照明が消えてリアムが登場したのも驚いた)、
1時間半にも満たないもので、若干の物足りなさもあった(70歳を過ぎたポール・マッカートニーは去年の東京ドームで2時間半ぶっ続けで演奏したんだぜ)が、
それでも満足感に充足された夜を過ごすことができた。
MCもコール&レスポンスもないまま、ただただ演奏し続けた17曲のライブだったから効率的?といえなくもない。このあたりもリアムらしい。
さて、ノエルはこれをどう受けとめるのか。まあ何とも思わないんだろうなぁ。
2018・9・13 日本武道館
アンコール1
アンコール2