2020年11月10日

最近みた映画から

弁護士小賀坂徹です。

『ある画家の数奇な運命』

3時間の長編作品。

前半は胸をえぐられるようなシーンの連続で息が詰まりそうになる。

でも後半になると、そのすべてが「フリ」だったことが分かり、若干ミステリアスな様相も呈していく。

歴史に放浪され、権力の側に身を委ねてしまって生きる人物と、対照的に自由や信念に忠実であろうとして苦悩する人物の対比が重苦しい。

もちろん後者にシンパシーを感じつつも、その苦しさは想像を絶するものであり、あの状況の中で簡単には選択できない。

だからこそ、そんな状況を再び許してはならない。

今の政権をみていると、私たちがそのことを試されている気がしてくる。

『リアムギャラガー・AS IT WAS』

オアシスのフロントマン、リアムのオアシス解散後の活動を描いた作品。

事前にレビューをみて、演奏シーンは少ないことは知っていたが、本当にほとんどがインタビューだけで構成されている。

でも、インタビューのバックに映されるライブの映像みたり、BGMとして使われるオアシスやリアムの曲を聴くだけで高揚してくるのはオアシスファンだからだろうか。

全体を通して、リアムは驚くべき素直さで、オアシスのこと、ノエルのこと(もちろん罵っている)、そして自分自身のことを語っていて、リアムの人間性が滲み出ている。

恐らく、人生を通じて、今が一番安定している時期なんだろう。酒やドラッグより、音楽の方がより開放的で高揚するとリアムが語っているなんて、想像できなかった。

ついこの前ラジオでしゃべったばかりのアリアナ・グランデのマンチェスターでのライブでのテロのこと、その追悼ライブOne love Manchesterのこと、そこでのコールドプレイ(クリス・マーティン)との和解のことなどが、結構な尺で取り上げられていて嬉しかった。

以前、ブログにも書いたボクが見に行った武道館でのライブシーンもちらっと出ている。

そして、これらすべてから伝わってくるのは、リアムはオアシスに戻りたがっているということだ。

ビーディアイで挫折したこと、ソロのファーストアルバムで成功した経緯、その後のライブのセットリストがオアシス初期の曲ばかりであったことなど全部納得できる。

そして、それはノエルも同じではないかと思えてくるのだ。

Liam,Please get back “OASIS”.

And Noel,too.