事務局Tです。
昨年10月急逝した、ポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダの遺作「残像」を見ました(2016年 ポーランド 1h39 カラー 岩波ホール)。
物語は、実在の画家(ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ)の晩年にあたる1949年から1952年の4年間を描いています。
画家は、第一次大戦で右足、左手を失いましたが、第2次大戦前は、ポーランドの都市にあるウッチ造形大学で教授となり「視覚理論」-残像は、ものを見た後網膜に残る色であり、「見る」という自由の概念が存在するという造形理論のもとポーランドの前衛美術の担い手として活躍し、学生達の信望も厚く制作に励んでいました。
第2次大戦が終結し、ポーランドはソ連の支配下に置かれ、スターリン主義の原則のもと国家の政策と異なるもの全てが禁じられ、従わないものは排除され、破滅に追い込まれる時代に変貌していきます。
画家は、作品に政治を持ち込むことを拒み、独自の芸術を追究しますが、そのことで迫害され、美術館に展示されていた作品は破棄され、学生達と開催の準備をしていた展覧会は、跡形もないほど壊滅される徹底的な圧力に曝されます。
画家は、大学を追われ、画家としての身分証も奪われ、食料配給権さえも支給されず、漸くありついたアルバイトで得たお金で画材や食料を買おうとしても、身分証や食料券を提示しない者には売ってもらえず、貧困と結核におかされ、最後は、片足、片手の身にマネキンを運ぶ重労働中に倒れ、ショウウインドウの中に並ぶマネキンに埋もれて死んでいきます。
ただ、監督は、画家をヒロイックな芸術家として描いているのではなく、彼の負の部分にも目をむけています。彫刻家の妻との離婚、その死も知らされず、一人娘を引き取りますが、家の中は、学生達が頻繁に訪れ占拠し、課外授業のような場に自分の居場所を見つけられない娘は、寄宿舎に戻って行きます。
娘の履く雪水の浸みる靴に気づきながら新しい靴を買ってやれない悲しみを悟られないようにする父。父親に愛憎を抱く娘ですが、父親と会うときは、友達に靴を借り、寄宿舎で支給してくれたから心配しないでも大丈夫と気遣う。親子の切ない愛情さえひきさいていきます。
映画の最後は、父の死にも立ち会えなかった娘が、うつむきながら雪道を寄宿舎へと立ち去る後ろ姿を追い続けます。この過酷な社会で少女の背負うものの重さを思うと、果たして大人になるまで生きていくことができるのだろうかという思いに胸がしめつけられます。
ワイダ監督の最後の作品となったこの映画は、共謀罪が施行され、じわじわと絡め取られるような閉塞感のなかにいる私たちに、あらためて「自由」の意味をなげかけている思いがしました。
15日、横浜F・マリノスのキックオフパーティーに参加しました。
昨年に引き続き、2回目の参加です。
今年から背番号10、キャプテンになった齋藤学選手。
数年前より応援していたこともあり、所信表明演説は胸が熱くなりました。
(緊張しているようでしたがしっかりと話していました。)
昨年の年間順位は10位。
良くもなく、悪くもなくがここ最近の成績です。
私が熱心に応援していた2003年、2004年頃の活気は、今のスタジアムにはありません。
中村俊輔選手がいないのは非常に残念ですが、
あたらしいメンバーで今年こそ優勝をつかみ取ってほしいと思います。
そしてまたあの頃の活気がスタジアムに戻ることを期待しています。
今年も横浜F・マリノス、湘南ベルマーレを応援します!
(馬車道法律事務所は横浜F・マリノス、湘南ベルマーレの法人会メンバーです。
※クリックすると別ウインドウが開きます。)
観てしまいました!
12月18日、横浜国際総合競技場で、生レアルマドリードVS鹿島アントラーズ戦。
クラブW杯決勝、6万8742人の大観衆で、スタジアムは満員。
実は、鹿島アントラーズの背番号6番、永木亮太選手は、
昨年まで我らが湘南ベルマーレの中心選手として活躍していたこともあり、
その雄姿を見られるのも楽しみにしていました。
後半いっときアントラーズが柴崎のゴールで2-1とリードしたときは
まさか、まさかと期待に胸をふくらませましたが、その後の、レアルの本気モードたるや!
世界のサッカーのレベルを感じました。
それでもレアル相手に果敢に挑んだ永木選手の腕には、なんと、キャプテンマーク。
おもわず目頭が熱くなりました。
Jリーグもこれくらい盛り上がってくれればいいのになあ。
この試合を機に、日本のクラブチームや日本の選手にもスポットライトが当たることを期待しています。
と、いいつつ、画面にクリスティアーノ・ロナウド選手が映るたび
黄色い声援を送ってしまいました(笑)
チケットを譲ってくれた黒澤弁護士に感謝です!
事務局 H、M